LP・サイト制作2026.05.108分で読めます

LP制作 30万と100万、何が違うのか

同じ「1ページのLP」でも、見積もりは30万から100万以上までふつうに開く。 ページ数で説明できない差なので、最初に見たときは「なんでこんなに違うんだ」と感じる人が多い。 実際に何度か受けて、何度か断って、どこに値段がついているのかを工数ベースで書く。

30万のLPに、何が入っているか

ここで言う「30万のLP」は、個人法人やマイクロ法人に直で頼んだ場合の現実的な下限。 制作会社経由だと、同じ内容で80〜120万くらいになる帯。 中身としては、だいたいこのあたりで作る。

  • 原稿は支給。構成案は発注側が用意するか、軽い相談1往復で固める
  • デザインカンプは1案。色味とフォントの方向性をヒアリング1回で決める
  • 修正は2〜3往復まで。「全体やり直し」は対象外
  • コーディングはVercel/Netlify などへの静的デプロイ前提。WordPress 化は別料金
  • フォーム1つ、送信先はメールかGoogleフォーム連携
  • 計測はGA4タグ埋めるだけ。コンバージョンの細かい設定は別料金
  • 納期は2〜3週間

この範囲で組むと、デザイン3〜4日、実装3〜4日、修正対応とテストで2日くらい。合計で実働10日前後。 個人で動くなら、これでだいたい時給5000円換算くらいに収まる。

30万に「入っていない」もの

値段の差は、実はここに集約される。 発注側で「これくらいやってくれるだろう」と思っているものが、30万の見積もりにはまず入っていない。

  • 原稿(コピー)の制作。1ページ分のコピーをライターが書くと20〜40万かかる
  • 競合調査・ターゲット定義・訴求軸の設計。これだけで5〜15万
  • デザインカンプ複数案(A/B案を出して選ぶ進め方)
  • イラスト・写真撮影・動画制作。ストック素材以外を使うなら別建て
  • A/Bテスト機構、ヒートマップ、フォーム途中離脱の計測
  • WordPress 化や、独自CMS でクライアントが文言を編集できるようにする工事
  • 外部CRM(HubSpot, Salesforce など)連携、メール配信ツール連携
  • 公開後の改善PDCA、運用代行
「LPできたら問い合わせ増えるはず」という期待でこの帯を頼む人が多いけれど、 問い合わせを増やすのは「コピーとターゲット設計」の領域で、ここは制作とは別の予算が必要。 逆に、訴求が固まっているならば30万のLPで充分機能する。

100万のLPで足されるもの

100万に予算を上げたとき、ページ数が3倍になるかというとそうはならない。LP は1ページのまま。 足されるのは「決め切るための工数」と「公開後に動かせる仕掛け」。

決め切るための工数

  • ヒアリングと要件整理に2〜3回(合計5〜8時間)
  • 競合5〜10社のLP分析、訴求軸を3〜5つ用意して選ぶ
  • コピーライティング込み(または外部ライターをアサインする費用)
  • デザインカンプを2〜3案、ファーストビュー違いで提示
  • 修正は5〜6往復まで吸収

公開後に動かせる仕掛け

  • WordPress 化、または独自の軽量CMS。文言・画像をクライアントが直接編集できる
  • フォーム複雑分岐(業種別・予算別に問い合わせ先振り分け)
  • GA4 + GTM でコンバージョン詳細計測、Looker Studio で簡易ダッシュボード
  • サードパーティ計測(Microsoft Clarity, Hotjar など)の埋め込み
  • 軽い改善PDCA1往復(公開後1ヶ月の数字を見て、ファーストビューだけ差し替えなど)

ここまでやると、実働で20〜25日。 コピーライターを別に立てる場合は、その人件費がそのまま見積もりに乗る。

結局、何が値段の差を作っているか

LPの値段は、ページ数ではなくて「考える時間と決める時間」にほぼ全部乗っている。 コーディングとデザインの作業時間自体は、30万のLPでも100万のLPでもそう大差ない。 差は、訴求を固めるためのリサーチと、選択肢を複数用意して検討する手間。

だから、自分で訴求が固まっていて、原稿も用意できる発注者にとっては、30万で頼むのが正解になる。 逆に、「何を売りに出せばいいか自体わからない」状態で100万のLPを頼んでも、 制作会社はそこを設計する人を確保できないので、結局60万くらいで作って残りはマージンに消える、 ということが起きる。これが業界の現実。

判断の目安

ざっくりこのあたりで切ると外しにくい。

  • 原稿あり・訴求固まり・素材あり → 30万で足りる
  • 原稿あり・訴求迷う・素材あり → 50〜60万。コピーのアドバイスを入れる
  • 原稿なし・訴求迷う・素材なし → 80〜120万。コピーライターを入れる
  • 定期更新したい → +20〜30万でCMS化

逆に「どれが自分のケースかわからない」というのが一番多い相談で、 これは見積もりを頼む前に運営側で30分話したほうが早い。 フォームに丸投げすると、業者ごとに条件解釈がバラついて、見積もり比較が成立しなくなる。

LP制作の見積もりを取る

LP制作の条件を入力するだけで、対応企業から見積もり提案が届きます。要件が固まっていなければ、運営に相談する形でも構いません。